「評価損がどんどん増えていくけど、大丈夫なのか…」
トラリピを運用していると、こんな不安にぶつかる瞬間がありますよね。
実際、僕も2025年4月に評価損が100万円を超える場面を経験しました。
また、証拠金維持率も、一時的に150%を割り込む場面がありました。
それでも、僕は慌てていません。
なぜなら、すでに最悪のケースを想定した上で運用していたからです。
この記事では、暴落相場でも冷静でいられる僕の具体的なリスク管理方法を紹介します。
Contents
暴落で評価損が膨らんだ背景とは?
2025年4月、米国の景気後退にともない為替も不安定になりました。
その影響を受け、僕のトラリピ口座では評価損益がマイナス100万円を突破。

証拠金維持率も大きく低下し、一時150%を下回る水準まで落ち込みました。

しかし、これらは事前に織り込んでいた想定内の動きです。暴落は「起こるもの」と捉え、数字で備えることが重要だと考えています。
証拠金維持率 | 評価損 | 必要証拠金 |
---|---|---|
150% | -100万円 | 100万円 |
120% | -140万円 | 100万円 |
100% | -160万円 | 100万円 |
想定していた「最悪のシナリオ」
僕は、過去10年間の為替チャートをもとに、各通貨ペアで起こり得る最大の下落幅を調査。
その結果をもとに、ロスカットを設定し現在のポジションでどれだけ評価損が出るかを事前に計算しています。
下の表は、僕が通貨ペアごとに最大評価損を見積もったシミュレーションです。
実際にどのくらいの損失になる可能性があるのか、一覧で見てみましょう。
# | 通貨ペア | 売買 | レンジ | ロスカット | 評価損 |
---|---|---|---|---|---|
1 | EUR/GBP | 売 | 0.82-0.90 | 0.92 | -82万円 |
2Ⓐ | AUD/NZD | 売 | 1.07-1.14 | 1.15 | -12万円 |
2Ⓑ | AUD/NZD | 買 | 1.015-1.115 | 0.98 | -33万円 |
3Ⓐ | USD/CAD | 売 | 1.33-1.43 | 1.45 | -33万円 |
3Ⓑ | USD/CAD | 買 | 1.24-1.40 | 1.20 | -45万円 |
4 | NOK/SEK | 買 | 0.94-0.98 | 0.90 | -15万円 |
複数の通貨ペアを運用しているため、れぞれのペアで最大評価損を算出し、合算して「最悪の状態」を計算します。
最大評価損=175万円 (1+2Ⓑ+3Ⓑ+4)
そのうえで、証拠金維持率が100%を下回らない範囲で運用するように心がけています。
2と3は、ⒶとⒷが両方に発生することはないので、損が大きい方で最大評価損の計算をしています。
「証拠金維持率100%の時の評価損(160万円)<最大評価損(175万円)」となれば問題はないんですが、今回はそうなっていません。15万ほど足らない状況ですが、いざとなれば追加入金する用意をしているのでリスクとしては対応済みです。
想定外への備え:追加資金の準備
たとえ100%を下回らない設計でも、予測不能な事態は起こり得ると考えています。
そのため、万が一に備えて50万円の追加資金を確保しています。
ルールとして、証拠金維持率が120%を切ったら即投入する体制です。
このように、ルールと資金の両面で備えることが安定した運用のカギになります。
【円安による計算上の注意点】評価損の計算は、最終的に円換算となるため、円安が進行すると証拠金維持率が低下するリスクがあります。為替差損だけでなく、為替レートの影響も含めて証拠金維持率の変動を見込んでおく必要があります。
暴落でも慌てなかったのは、準備があったから
相場が不安定になると、感情的な判断が増えがちです。不安にかられて日常生活に支障が出る可能性もあります。
だからこそ、「これは想定内か?」と数値で確かめられることが大きな支えになります。
事前にリスクを見える化し、ルールに従って対応する。
それが、安定した長期運用を実現する鍵になります。
含み損が利益を生む──トラリピの特徴を理解する
実は、この評価損が大きく膨らんだ時期に、月間の利益は過去最高を記録しました。
トラリピは、評価損があるからこそ利益が生まれる構造になっています。
評価損が増える=新たな注文が約定されることで、決済益が積み上がりやすくなるからです。
もちろん今回も例外ではありません。
過去最大の評価損が発生した一方で、月間利益は過去最高を記録しました。
「含み損=悪」ではなく、含み損が利益の源泉となるのがトラリピの本質。
この仕組みを理解しているかどうかで、相場の見え方が大きく変わってきます。
【まとめ】リスク管理は数字とルールで実践することが重要
- 過去データをもとに最大リスクを計算
- 各通貨ペアごとに評価損をシミュレーション
- 円安リスクや急変動に備えて追加資金を確保
- 運用中の判断をルール化して感情に流されない設計
トラリピは、自動で利益を積み上げる仕組みですが、その裏にはリスク管理が必要です。
「自動だから放置でOK」ではなく、想定と備えができてこそ、安定した長期運用が可能になります。
▼ 関連リンク
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