「トライオートETFで利益が出ているはずなのに、なぜか資産が増えない…」
そんな経験はありませんか?
その原因は、金利調整額。
ポジションを持っているだけで、じわじわコストが発生しています。
特に2025年現在、米国の政策金利は高止まりしていて、ETFを長期間保有する場合、この「隠れコスト」を無視できなくなっています。
この記事では、金利調整額の仕組み、最新リスト、対策をまとめています。
金利調整額とは?
トライオートETFでは、ポジションを保有すると、その建玉(買いまたは売り)に応じて金利調整額が発生します。
- 買い建玉:金利を支払う
- 売り建玉:金利を受け取ることもある(ただし支払いになる場合も)
トライオートETFは、基本的に「買い」で運用するため、ほぼ確実に金利負担が発生することになります。
2020年ころは金利負担はわずかでしたが、現在は米国の政策金利が4%を超えています。
さらに「基準金利+9%」という独自の加算ルールにより、金利コストが非常に重くなっています。
僕自身も、金利調整額が原因で20万円以上の損切りを経験したことがあります。
👉 トライオートETFで20万円超の損切りをした時の記事
含み益があったにもかかわらず、金利調整額が積み重なって、最終的には損失に転じてしまいました。金利調整額を知らなかったり軽視したまま運用すると、こうした事態に陥る可能性があるので注意が必要です。
👉 金利調整額の怖さを体験した記事
最新版!全ETFの金利調整額リスト
全ての銘柄の「買」の金利調整額をまとめました(各月の1週目の値)。
銘柄 | 7月 | 6月 | 5月 | 4月 | 3月 | 2月 |
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TOPIX連動ETF | -8.0 | -8.0 | -8.0 | -8.0 | -8.0 | -8.0 |
日経225ETF | -10.8 | -10.5 | -10.5 | -10.2 | -10.4 | -10.4 |
日経Wインバ | -2.7 | -2.9 | -2.9 | -3.3 | -3.2 | -3.0 |
日経レバ | -7.0 | -6.7 | -6.7 | -6.5 | -6.7 | -7.0 |
MSCIワールド | -6.9 | -6.7 | -6.7 | -6.7 | -6.7 | -7.0 |
破壊的イノベーション | -3.8 | -3.1 | -3.1 | -2.9 | -3.1 | -3.7 |
金融株トリプル | -8.8 | -8.3 | -8.3 | -9.2 | -9.7 | -10.5 |
中国代表株50 | -2.0 | -2.0 | -2.0 | -2.1 | -2.1 | -1.9 |
SPDRゴールド | -16.5 | -16.4 | -16.4 | -15.8 | -14.8 | -14.8 |
EU大型株ヘッジ | -2.6 | -2.7 | -2.7 | -2.8 | -2.8 | -2.8 |
高利回り社債 | -4.3 | -4.3 | -4.3 | -4.5 | -4.5 | -4.6 |
大型バリュー株 | -10.4 | -10.1 | -10.1 | -10.6 | -10.7 | -10.6 |
小型株 | -11.6 | -11.0 | -11.0 | -11.5 | -11.8 | -13.1 |
投資適格社債 | -5.9 | -5.8 | -5.8 | -6.1 | -6.1 | -6.2 |
ナスダック100 | -29.3 | -27.8 | -27.8 | -27.0 | -27.8 | -30.0 |
シルバー | -1.8 | -1.7 | -1.7 | -1.8 | -1.6 | -1.7 |
S&P500ETF | -32.8 | -31.5 | -31.5 | -31.8 | -32.5 | -34.6 |
S&P500ダブル | -5.2 | -4.8 | -4.8 | -4.8 | -5.1 | -5.6 |
ナスダック100トリプル | -4.4 | -3.8 | -3.8 | -3.5 | -4.0 | -4.8 |
原油ETF | -4.0 | -3.6 | -3.6 | -4.3 | -4.2 | -4.5 |
バンガード新興国株 | -2.7 | -2.6 | -2.6 | -2.6 | -2.6 | -2.6 |
恐怖指数ETN | -2.6 | -2.9 | -2.9 | -5.3 | -5.0 | -5.2 |
エネルギー株 | -4.6 | -4.4 | -4.4 | -5.3 | -5.0 | -5.2 |
金融株 | -2.8 | -2.8 | -2.8 | -2.9 | -2.9 | -3.0 |
資本財株 | -7.8 | -7.7 | -7.7 | -7.5 | -7.5 | -8.0 |
テクノロジー株 | -13.5 | -12.4 | -12.4 | -11.9 | -12.4 | -13.3 |
生活必需品株 | -4.3 | -4.4 | -4.4 | -4.6 | -4.6 | -4.6 |
公共事業株 | -4.4 | -4.4 | -4.4 | -4.4 | -4.4 | -4.5 |
一般消費財株 | -11.6 | -11.5 | -11.5 | -11.4 | -11.8 | -13.4 |
全体的によくなってきている傾向はありますが、まだまだ高い状況が続いています。僕がトライオートETFを始めた2021年はこの1/10くらいの値でした。
※1口あたりの金利調整額(TOPIX連動ETFのみ10口あたり)単位:円
※最新情報は公式サイトをご確認ください。
実際の建玉画面から見る金利調整額
こちらは、僕が2025年1月に購入し、保有している「S&P500ダブル」の建玉照会画面です。

- 取引価格:100.00ドル (購入時の値段)
- 現在価格:74.97ドル (今の値段)
- 評価損益:-3,575円 (上記の差、円ベース)
- 分配相当額:+17円 (配当金)
- 未実現金利:-419円 (金利調整額)
評価損益は価格下落による一時的なものですが、金利調整額は保有している限り発生し続けます。
注目して欲しいのは 未実現金利 -419円。
たった1口で3ヶ月間保有して、400円以上のコストが発生しています。1ヶ月あたり140円。
これが半年、1年と積み重なると、たとえチャートが回復しても「利益よりコスト負担が上回る」という結果になってしまいます。
ETFか?FXか?金利コストと運用スタイルで選ぼう
トライオートETFは、銘柄選びがシンプルで運用もしやすいのが魅力です。でも、現在の高金利環境では、長期保有にはリスクが伴います。
対策は大きく2つです。
- ① 短期売買に切り替える
金利負担がかさまないうちに売却し、利益確定を早めるスタイル。 - ② トライオートFXに資金をシフトする
FXは金利調整額の影響が比較的少なく、コストコントロールがしやすい。
①の短期売買に切り替える方法は手間暇がかかるので、諦めました。
僕は②の方法を選んで、2023年12月からトライオートFXに一部資金を移しました。
今のところ、順調に利益を積み上げています。
▼トライオートFX、1年目の結果
👉 トライオートFXの1年目の運用結果(+16万円、11.6%)
▼ トライオートETF/FXの最新の運用状況(毎月更新)
👉 トライオートETF/FXの最新の運用状況はコチラ
まとめ:ETFは「金利調整額」に見合った運用を
トライオートETFは便利な自動売買ツールですが、仕組みを理解しないまま使うと、意外なところで損失を出してしまうこともあります。
特に今のような高金利の環境では、「持っているだけで減る」という状態になりかねません。今回ご紹介したように、金利調整額には銘柄ごとの差があり、実際の保有データをチェックすることも大切です。
この記事のポイント↓
- トライオートETFでは、建玉保有時に金利調整額が発生する
- 2025年現在、その負担はかつてないほど重い
- 含み益があっても、金利負担で損失に転落するリスクがある
- 適切な対策(短期売買 or FXシフト)を取ることが重要
最新の金利調整額は公式サイト をチェックして、計画的な運用を!
資産を守るためにも、放置運用に頼らず、「今できること」を行動に移していきましょう。